カルヌーンの鎌 in ヴァンパイア・ザ・マスカレード

諸君、私は魔狩人が好きだ。人間の限られた能力を駆使して超常生物に立ち向かう人々が大好きだ(以下略。
というわけで、魔狩人が出てくるシナリオを考えてみる。
あと、謎のマジック・アイテムも好きなので、マジック・アイテムも出してみる。

プロローグ


血族を刈り滅ぼすために鍛えられた霊宝があるという。
はるかな昔、1人のユータナトス・メイジが鍛え上げた霊宝は、封じられた神の化身の名をとって、『カルヌーンの鎌』と呼ばれていた。
その鎌を持つ者は、血族を見つけだしては刈り滅ぼす死神の化身と化したという。しかし、いつしか鎌は歴史の中から姿を消し、その存在は記憶の彼方へ失われようとしていた。


ある夜、ボストンの街で血族殺害事件が起こった。
傷は首を刈り飛ばした、ただ一撃。
殺害は次の夜も、その次の夜も起こった。
音もなく街をゆく黒々とした影の噂。
狩る者であるはずの血族は、今や影にもおびえる存在となり果てた。
「血族連続殺害犯を速やかに止めろ。生死は問わない」
事態を憂慮した公子から命がくだった。
やや成長した幼童向けシナリオ。

シナリオの発端

ボストン近郊の街アーカムを人知れず守り続けてきた魔狩人マクリール家は、カルヌーンの鎌を伝える一族でもあった。
マクリール家の男たちは、独自の精神鍛錬法によって、死神の化身に飲み込まれずに鎌をふるうことが出来た。鎌の危険性を十分に知っている彼らは、どうしても必要なときのみ鎌を振るい、それ以外は厳重に保管することで、代々鎌を伝えてきた。
しかし、時代の流れの中で、マクリール家は滅びようとしていた。マクリール家の息子たちは第二次世界大戦で全員戦死し、彼らの妹シャーリーは死の床にあった。
シャーリーの死後、遺言に従って鎌は街のパトリック修道院に引き取られ、人知れず保管されていくはずだった。
しかし、運命の車輪は、再び鎌を世に放つために回り始めた。
噂を聞きつけたトレメールの魔術師が鎌を盗み出し、ボストン祭儀所に調査のために送り出したが、鎌を乗せた輸送車は、アナークの率いる強盗団に強奪されてしまったのだ。
厳重に封印された鎌は戒めの鎖を解かれ、再び人の手の中に収まった。その瞬間、死神の化身は目覚め、居合わせた血族の首を刈り飛ばして、夜の街へと紛れた。

プレイヤー・キャラクターの立場

警吏の部下が一番シナリオに入りやすい。が、一般血族が事件に巻き込まれていくかたちでもいいと思われる。

シナリオの推移

シーン1 ミントン・ファミリーアジト捜査:

アナークが率いる強盗団のアジトをついに突き止めた警吏の部下たち。
ボストン近郊で、目を付けた輸送車を襲ってはカージャックを繰り返していたアナークは、ボストンを支配する血族にとって頭痛の種だった。そのアジトをついに探し出したのだ。
包囲を固めてアジトに踏み込む警吏の部下たち。しかし、彼らが見たものは、首を刈り飛ばされた血族とグールの死体。そして、強盗団の収穫品の中に置かれた、開け放たれた空のケースだけだった。
そして、この日から後、ボストンの街では血族たちの首を刈り飛ばす殺人鬼が現れるようになった。

(以下考え中)

主なNPC

カルヌーンの鎌(霊宝/精霊):

さまよえる死者を見つけだし、偽りの生命を刈り取る力を持つ霊宝。その刀身には生と死を分かつ神、カルヌーンの化身が宿っている。
鎌を手にした者は、血族を感じ取る能力や精神支配に抵抗する能力、人間業とは思えない戦闘能力を得ることが出来るが、死神の化身に取り込まれる危険も冒すことになる。
アーカムの魔狩人一族マクリール家に密かに伝えられていた。

シャーリー・マクリール(人間/♀):

ボストン近郊の街アーカムを血族支配から密かに守ってきたマクリール家最後の女性。
一族の言い伝えに従って密かにカルヌーンの鎌を伝承してきたが、老衰のため死亡。鎌は彼女の遺言に従って、アーカムのパトリック修道院に引き取られた。

ホイスラー(トレメール/♂):

祭儀所設立の準備調査を命じられてアーカムにやって来た魔術師。パトリック修道院に奇妙な鎌が引き取られた噂を知って盗み出し、ボストン祭儀所に送った。

ミントン(氏族任意/♂/アナーク):

強盗団ミントン・ファミリーのリーダー。ボストン郊外のストリップ小屋を根城にカージャックを繰り返していた。
鎌を輸送中のバンを強奪したために、鎌に取り憑かれたベイリーに首を刈り飛ばされて死亡。

ベイリー(人間/♂):

故買屋。鑑定のために訪れたミントンのアジトで鎌に取り憑かれ、ミントンたちの首を刈り飛ばした。
現在は鎌に取り憑かれたままボストンに潜伏中。

ブライアン・マクリール(幽霊/♂):

マクリール家の遠い祖先。アイルランドで魔狩人の技を伝えていたが、謎の魔法使いからカルヌーンの鎌を授かった。
鎌の危険性に気づき、鎌に飲み込まれないための精神鍛錬法を編み出して『赤枝の書』に記した。魔狩人マクリール家の中興の祖。
鎌が野放しで世に放たれたことを知った彼は、再び現世に立ち戻り、トリスタンに鎌の回収を命じた。

トリスタン・マクリール(人間/♂):

オポルト協会員。第一次大戦頃にアーカム・マクリール家と袂を分かった分家の最後の1人。
ブライアン・マクリールの霊に鎌の回収を命じられてボストンにやってきた。
熱心なレオポルト協会員である彼は、鎌を神の使命を果たすための道具くらいにしか思っていない。

ボストン祭儀所理事(トレメール/性別任意):

血族連続殺害事件がカルヌーンの鎌の仕業だと理解しているボストンで唯一の血族。
鎌の情報を伏せたまま、密かに鎌の回収を目論んでいる。

シスター・メアリ(ブルハー/♀):

ボストンのダウンタウンで孤児院を営む女性。血族連続殺害犯の跳梁に恐慌をきたした幼童たちをかくまう。

古狐のジャンゴ(ラヴノス/♂):

逆説の道に従う昔気質のペテン師。血族連続殺害犯の噂を聞きつけてボストンにやって来た。
シュルティ(天意)を悟らぬ愚かな血族たちを観察し、足下をすくうようなトリックを仕掛ける。