用心棒日月抄キャンペーン in ヴァンパイア・ザ・マスカレード
故あって人を斬り、脱藩した青江又八郎。江戸で糊口をしのぐための用心棒稼業。
- 作者: 藤沢周平
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 1981/03/27
- メディア: 文庫
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国元の筆頭家老大富は、藩主毒殺の密談を漏れ聞いた又八郎の元へ次々と刺客を放つ。
又八郎の胸に去来するのは国許に残した許嫁由亀の姿。又八郎は、陰謀に加担した由亀の父を斬ってしまったのだ。
時は元禄。巷間を騒がす赤穂浪人の隠れた動きが活発になるにつれ、請負う仕事はなぜか、浅野・吉良両家の争いの周辺に……。浅野方だけではなく、吉良方の仕事まで!
はたして、赤穂浪士との関わりは、どんな結末を迎えるのか。そして、国許の陰謀の決着は?
時代小説だって、シナリオのネタになる!
と、いうわけで、今日は藤沢周平さんの『用心棒日月抄』をVtMのシナリオにあつらえてみる。
いぇー。
『用心棒日月抄』って?
『用心棒日月抄』は、藤沢周平の名品時代小説。ワケあり脱藩浪人・青江又八郎が、口入れ屋(斡旋業者)から斡旋してもらった用心棒の仕事をこなしていくのがメインストーリーで、短編連作の形式を採っています。
基本的には一話ごとに口入れ屋から様々な依頼を受ける一方で、サブストーリーの国許の藩主毒殺の陰謀と赤穂浪士たちの活動が交差して、長編の流れを作っています。この辺りが、キャンペーンシナリオのネタに向いてるんじゃないかなーと思うわけですよ!
図にするとこんな感じ↓。
美事なまでにそのままな置き換えです。
舞台
カマリリャ・サバト競合都市 ボストン:
北部諸州のサバトがおこなった対カマリリャ都市大攻勢の結果生まれた競合都市。長い統治の歴史があるために今でもカマリリャが優勢だが、都市の外縁部から郊外はサバトの優勢地域に組み込まれ、かつてのような完全な都市掌握は望むべくもなくなっている。
現在のところ、カマリリャもサバトも都市を完全には掌握できていない。その間隙をつくように両勢力の緩衝地帯にアナークが流れ込み、ある程度の勢力を築いている。また、独立氏族も都市のあちこちに拠点を構えており、彼らの動向もボストンの勢力図に無視できない影響を与えている。
全域に支配権を及ぼせなくなったとはいえ、依然としてボストンは北部諸州屈指の巨大都市である。今でもボストン公子は近隣の衛星都市に大きな影響力を持っているが、サバトの支配地域に取り囲まれた現在、その力は徐々に弱まっている。